変かもしれないけど、私、やってました。
赤ちゃんがまだ小さかった頃。
授乳、オムツ、寝不足のループで、毎日があっという間に過ぎていく中、
ある日ふと、粉ミルクを作る途中に「ちょっとだけ味見してみようかな」って思ったんです。
ほんのひとすくい。
サラサラの粉をスプーンに乗せて、ぺろっと。
……あれ? おいしい。
気づけばそれから、
育児の合間の「こっそりおやつ」になっていました。
特にミルクキューブは、
つまんでガリガリできるので食べやすかった。
理由なんて、正直なかったです。
「赤ちゃんと一緒に過ごしてる気がした」とか、
「母性を感じて安心した」とか……
そういう美しい話には、全然ならなくて。
ただただ、
おいしかったんです。
ほんのり甘くて、粉っぽくて、
ちょっとクセになる感じ。
誰にも言えないけど、
でも、やめようとも思わなかった。
むしろ、
「お湯を入れる前のミルクがいちばん好きだった」なんて、
我ながらどうかしてるって思いながらも、ニヤニヤしてた記憶があります。
今はもうやってないけど
もしもあの頃の私と同じように、
「誰にも言えないちょっと変な癖」をこっそり持ってる人がいたら。
それ、悪くないと思います。
人に言うほどのことじゃないけど、
言ったらちょっと笑われそうで、
でも、少しだけ救われる。
そんな存在って、あるんだなって思います。
私は、粉ミルク。
あなたは、なんですか?